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唐松岳から行く不帰ノ嶮(不帰キレット)縦走
⑨鑓温泉道にて猿倉下山

唐松岳より不帰ノ剣(不帰キレット)のルートを豊富な写真と説明でご紹介。このページでは天狗山荘から下山口である猿倉までの行程を紹介します。

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唐松岳から行く不帰ノ嶮(不帰キレット)縦走
⑨鑓温泉道にて猿倉下山

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『唐松岳から行く不帰ノ嶮(不帰キレット)縦走』⑨鑓温泉道にて猿倉下山

前ページでは、黒菱から始った「唐松岳・不帰の
嶮」縦走は何とか天狗の大下りを登り、天狗山荘
まで辿り着く事が出来ました。このページでは、
天狗山荘から下山口である猿倉までの紹介です。
それにしても、このコースのイメージは一言で表
すと「長い!!!」と言った感じでしょうか?
コース途中には鑓温泉を通過しますが、時間が無
く、お楽しみは次回に持ち越しとなりました。



コース概要


コース概要
天狗山荘より、やや登りとなり稜線にでます。こ
こからは正面に白馬鑓ヶ岳が聳える雄大な景観を
楽しみながら歩きます。やがて鑓温泉分岐に到着
し、ここからガレ場の急斜面をジグザグに一気に
下り始めます。雪田の下部まで下ればハクサンコ
ザクラやチングルマが咲くお花畑である『大出原
(おいでっぱら)』
に着きます。ここからは灌木
帯をジグザグに下って、露岩帯のクサリ場を慎重
に通過します。雪渓を右側に見て下って行くと、
『鑓温泉小屋』に着きます。鑓温泉を後に、コー
スを歩くと残雪が多い雪渓を歩きます。今回の登
山は秋なので残雪は少なかったが、とても落石が
多くあり、足場が悪いので注意して歩きます。

ガイド本によると雪が多い期間は雪渓に赤い印が
付けられているのでコース外れないよう慎重に通
過してください!とあります。頭上注意の看板を
後にして杓子沢に向かいますが、この地点も雪渓
上に大小の石が転がっており、注意が必要です。
今回のこの区間の通過は本来のコースが崩れたの
か、仮設の橋が設けられた迂回コースにて下山し
ました。とにかく、この区間(杓子沢)付近の通
過は、事前にヤマレコなどにて最新の情報を調べ
て経る事をオススメします。

ヤマレコHP
ヤマレコHP

杓子沢を通過後、看板案内(4サンジロ)を通過
し、小日向のコルを目指します。この杓子沢から
小日向のコルまでのコースは不安定な区間も多い
ので慎重に歩きます。双子尾根の山腹を横切るよ
うにコースが付けられて、ダラダラ下りが続きま
すが、小日向のコル付近に近づくと一気に登り坂
になります。僅かな登りですが、この地点に来る
頃には疲れが溜まりとても辛く感じました。小日
向のコルを少し過ぎると、今回の登山では気が付
きませんでしたが、湿原が広がりミズバショウ・
ニッコウキスゲが咲いているそうです。小日向の
コルからは看板案内(2中山沢)を通過、タケカ
ンバなどの樹林帯からブナ林を下って林道にでま
す。林道に出て10分程度で猿倉に到着します。


カシミール軌跡地図より天狗山荘から猿倉までの区間
この天狗山荘から猿倉までの区間は

沿面距離 約10.093km
標高差 1,482m

累積標高差 -1,885m +403m


とてもハードコースと思われます!

ポイント地点 標高 到達時刻 ポイント間の距離(m) ポイント間の距離・合計(m)
天狗山荘 2,725 14:25出 0 0
鑓温泉分岐 2,755 14:48着 888 888
大出原 2,599 15:03着 532 1,420
鑓温泉 2,032 16:00着 1,881 3,301
小日向のコル 1,830 17:17着 3,185 6,786
猿倉 1,250 18:30着 3,307 10,093
所要時間 約4時間



カシミール3Dより このページで紹介する区間
カシミール3Dより
このページで紹介する区間

天狗山荘 → 猿倉を○で囲みました。





写真によるルート紹介


天狗山荘→鑓温泉分岐→大出原


天狗温泉から稜線に出るまで、しばらく登りが続
きます。稜線に出ると、正面に見事な白馬鑓ヶ岳
が見えて来ます。素晴らしい景観を堪能しながら
歩くと、鑓温泉分岐に到着します。コースはここ
より稜線を離れ、鑓温泉を目指します。ジグザグ
に付けられたガレ場のコースを一気に下ります。
しばらく下ると大出原に到着します。

【見所】
稜線に出た時の白馬鑓ヶ岳・鑓温泉分岐からの下
りコース

白馬鑓ヶ岳・鑓温泉とテント場の分岐点
白馬鑓ヶ岳・鑓温泉とテント場の分岐点

稜線に出るまで、しばらく登りが続く
稜線に出るまで、しばらく登りが続く

稜線に出ると、目の前に青空が広がります
稜線に出ると、目の前に青空が広がります

正面に見事な白馬鑓ヶ岳が見えて来ました
正面に見事な白馬鑓ヶ岳が見えて来ました

青と緑と白のコントラストが綺麗です
青と緑と白のコントラストが綺麗です

白馬鑓ヶ岳
白馬鑓ヶ岳

鑓温泉分岐に到着
鑓温泉分岐に到着

ここより稜線を離れ、鑓温泉を目指します
ここより稜線を離れ、鑓温泉を目指します

ジグザグに付けられたガレ場のコースを一気に下ります
ジグザグに付けられたガレ場のコースを一気に
下ります

大出原(白馬鑓ヶ岳と鑓温泉との分岐点)
大出原(白馬鑓ヶ岳と鑓温泉との分岐点)

大出原は高山植物の宝庫です
大出原は高山植物の宝庫です

道すがらの岩に温泉マークが!
道すがらの岩に温泉マークが!


大出原→鑓温泉


高山植物が宝庫の大出原を後にして鑓温泉を目指
します。ここからは下界の景観が見え、八方尾根
も良く見えてます!そのままジグザグに下りると
灌木帯に入り、露岩帯のクサリ場に突入します。
クサリ場を慎重に渡ると鑓温泉が見えてきます。

【見所】
大出原付近からみる八方尾根・クサリ場の状態

大出原を後にして鑓温泉を目指します
大出原を後にして鑓温泉を目指します

雄大な景色が広がります
雄大な景色が広がります

高山植物に囲まれたジグザグ道を進みます
高山植物に囲まれたジグザグ道を進みます

[事故多発]の看板が!鎖場ではストックを使わず鎖を使用して下さい
[事故多発]の看板が!
鎖場ではストックを使わず鎖を使用して下さい

道も細く崩れかけている箇所も!鎖を掴んで慎重に進みます
道も細く崩れかけている箇所も!
鎖を掴んで慎重に進みます

今では使われていない鉄梯子が・・・
今では使われていない鉄梯子が・・・

ここにも[事故多発]の看板が!要注意
ここにも[事故多発]の看板が!要注意

露岩帯のクサリ場
露岩帯のクサリ場

足元が悪いのでクサリ場は慎重に渡って下さい
足元が悪いのでクサリ場は慎重に渡って下さい

野草に囲まれた階段を過ぎると・・・
野草に囲まれた階段を過ぎると・・・

目の前が開け、鑓温泉が見えてきます
目の前が開け、鑓温泉が見えてきます


鑓温泉


『鑓温泉の案内板』内風呂、露天風呂、足湯がありました。入浴料は300円、なんとも庶民的!
『鑓温泉の案内板』
内風呂、露天風呂、足湯がありました。入浴料は
300円、なんとも庶民的!
案内板前に積まれているビールの空き缶が気にな
ります。今回の登山は、このまま猿倉に下山し日
帰り帰宅なのでビールは我慢・我慢・・・。

道中より露天風呂の様子。気持ち良さそう!
道中より露天風呂の様子。気持ち良さそう!

露天風呂は時間で男性・女性入れ替え制です。
露天風呂は時間で男性・女性入れ替え制です。

無料の水場がある!これはとても助かりました。また、足湯も無料でした。ここで一休みを。
無料の水場がある!これはとても助かりました。
また、足湯も無料でした。ここで一休みを。

風呂下にあるテント場もとても賑わってます!
風呂下にあるテント場もとても賑わってます!





鑓温泉から杓子沢


鑓温泉から杓子沢までのコースは、個人的には鑓
温泉道のもっとも難所
と感じております。不帰の
嶮とは別の意味で注意が必要
と感じる。足元はガ
レ場・残雪があり、一部コースが滑落しているの
で臨時コースが設けられている箇所や、頭上注意
(落石)の区間まで存在します。今回は杓子沢の
本道が一部通行不能となっており、臨時的に設け
られたコースや橋などを通過しました。

鑓温泉を抜け杓子沢へ向かいます。
鑓温泉を抜け杓子沢へ向かいます。

足元の悪い小道を進みます。
足元の悪い小道を進みます。

大小さまざまな岩や石がゴロゴロ散乱しているので注意して歩いて下さい
大小さまざまな岩や石がゴロゴロ散乱しているの
で注意して歩いて下さい。

残雪の下が水路となっておりトンネル状になっています。
残雪の下が水路となっておりトンネル状になって
います。潜ってみたい衝動にかられます!

残雪の上側は砂が舞ったのか汚れが酷い。
残雪の上側は砂が舞ったのか汚れが酷い。

『頭上注意』の立て看板あり
頭上注意』の立て看板あり

一部コースが滑落している部分がありました。足元が滑りやすいので注意!
一部コースが滑落している部分がありました。
足元が滑りやすいので注意!

大小さまざまな石が転がっており歩きにくい!
大小さまざまな石が転がっており歩きにくい!

杓子沢が見えてきました。水流の轟音も聞こえてきます。
杓子沢が見えてきました。水流の轟音も聞こえてきます。

杓子沢の流れを見ながら少し休憩です。
杓子沢の流れを見ながら少し休憩です。

橋を渡って先へ進みます。
橋を渡って先へ進みます。

ここには9月でも残雪があります。
ここには9月でも残雪があります。

杓子沢から鑓温泉登山口


杓子沢より小日向のコルを目指します。
ここで大切なのは、小日向のコルは尾根越えの上
部なので、コースは一端登ります。
僅かな区間で
すが、体力が消耗していると負担が大きいです。

サンジロ看板付近よりこれから通過する小日向コルを写した写真
この写真はサンジロ看板付近よりこれから通過す
る小日向コルを写したものです。コースイメージ
は小日向コルを目指し一端登り
となります。

今回の登山では、この地点は足早に通過したので
不明ですが、ガイド本に寄ると小日向コルを少し
進むと湿原が広がりミズバショウニッコウキス
が咲いてるそうです。

小日向コルからの鑓温泉道はブナ林の整備された
コースを歩き林道にでます。

先ずは小日向のコルを目指します。ガレ場にはガイドテープと矢印がありますので、それに従い進みます。
先ずは小日向のコルを目指します。ガレ場にはガ
イドテープと矢印がありますので、それに従い進
みます。

ガレ場を抜けると藪に囲まれた細い歩道を歩きます。
ガレ場を抜けると藪に囲まれた細い歩道を歩きま
す。

サンジロ看板
サンジロ看板

サンジロ看板付近よりこれから通過する小日向コルを写した写真です。
サンジロ看板付近よりこれから通過する小日向コ
ルを写した写真です。

道に迷わない様に歩道脇の枝に誘導テープが付けてあります。
道に迷わない様に歩道脇の枝に誘導テープが付け
てあります。

藪に囲まれた細い歩道が続きます。足場が悪いので注意して進んで下さい。
藪に囲まれた細い歩道が続きます。足場が悪いの
で注意して進んで下さい。

途中には足場も置いてある箇所もありました。
途中には足場も置いてある箇所もありました。

小日向コル看板
小日向コル看板

中山沢看板
中山沢看板

もう少しだけ藪に囲まれた歩道を進みます。
もう少しだけ藪に囲まれた歩道を進みます。

『鑓温泉登山道』の標識が立てられています。
『鑓温泉登山道』の標識が立てられています。

林道にある『猿倉』の標識より右側に折れしばらく歩くと猿倉に到着です。
林道にある『猿倉』の標識より右側に折れ、しば
らく歩くと猿倉に到着です。

18:30 猿倉に到着
18:30 猿倉に到着
お疲れ様でした!






次ページリンク

⑩不帰ノ剣・まとめ


岩場地帯の紹介リンク

岩場地帯の紹介リンク
甲斐駒ヶ岳・花崗岩 槍ヶ岳・穂先 剱岳・別山尾根
戸隠山・蟻の塔渡り 五龍岳 不帰ノ嶮
西穂高岳 奥穂高岳(吊尾根)


唐松岳から行く不帰ノ剣縦走
カテゴリー

①はじめに・アクセス ②八方尾根(前半) ③八方尾根(後半)
④不帰ノ剣 概要・Ⅲ峰 ⑤不帰ノ剣 Ⅱ峰(前半) ⑥不帰ノ剣 Ⅱ峰(中半)
⑦不帰ノ剣 Ⅱ峰(後半) ⑧不帰ノ剣 1峰・天狗の大下り ⑨鑓温泉にて猿倉下山ルート
⑩不帰ノ剣・まとめ
関連 白馬大雪渓から登る
白馬三山
関連 針ノ木雪渓から登る
針ノ木岳
関連 鹿島槍ヶ岳・
五龍岳縦走
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